「Comm Assist-Mod」は、RS-232C機器またはRS-485機器とEthernetをつなぐプロトコル変換器です。接続機器に合わせて複数の通信モードから通信方式を選択可能です。
Modbus/TCPモードではModbus RTU/ASCII伝送方式に対応したRS-485機器を接続することで、Ethernet上のPCやPLCからのModbus/TCPのデータをRS-485 Modbus RTU/ASCII機器にModbus RTU/ASCIIのデータとして送信(要求)し、逆にRS-485 Modbus RTU/ASCII機器からのModbus RTU/ASCIIのデータをEthernet上のPCやPLCにModbus/TCPのデータとして送信(応答)します。
他にも、RS-232C/Ethernetコンバータ、RS-485/Ethernetコンバータ機能を持っています。
■製品特長
1.Modbus-TCPプロトコル対応
本装置はModbus-TCPサーバ機能を持っているため、Modbus-TCPクライアント対応のセンター側アプリとの通信が可能となります。
2.Modbus/TCP(Ethernet)とModbus RTU/ASCII(RS-485)のプロトコル変換機能
Modbus/TCP(Ethernet)からの要求を本装置がModbus RTU/ASCII(RS-485)の要求に変換します。
また、Modbus RTU/ASCII(RS-485)からの応答を本装置がModbus/TCP(Ethernet)の応答に変換します。
3.RS-485/イーサネットコンバータ機能
RS-485とイーサネット間のプロトコル変換によって、RS-485機器との通信が可能です。
4.RS-232C/イーサネットコンバータ機能
RS-232Cとイーサネット間のプロトコル変換によって、RS-232C機器との通信が可能です。
5.ソケット通信とFTP通信
ユーザで作成したプログラムからアプリケーションユーザインターフェースとして利用できるソケットプロトコルと、プログラムレスにデータ送受信が可能なFTPプロトコルに対応しています。
(※FTPプロトコル対応はRS-232C使用時のみ)
6.クライアントモードとサーバモード
端末装置RS-232C/RS-485からのトリガーでネットワークへの接続動作を行うクライアントモードと、サーバとなってネットワークからの接続を待つサーバモードに対応しています。
7.透過形式と対話形式(ソケットプロトコル)
RS-232C側とネットワーク側のデータをプロトコル変換のみ行って通信する透過形式と、ネットワーク上から、RS-232C信号線状態、バッファ残量などきめ細かい監視が可能な、コマンドを使って通信する対話形式に対応しています。
(※対話形式はRS-232C使用時のみ)
8.Ethernet転送速度
100Mbpsと10Mbpsを自動認識するので、Ethernetの転送速度による設定の必要がありません。
9.簡単初期設定
ネットワーク上から簡単にIPアドレス設定が行えるユーティリティをご用意しています。また、WebブラウザやTelnetを利用して、設定値の変更やステータスの参照が行えます。RS-232Cから設定の変更を行うことも可能です。
■製品概要
●本体
| 電源 | ACアダプタ標準添付(AC100V) |
| 最大消費電流 | DC5V 約240mA以下 (RS-232C時:最大220mA以下) (RS-485時:最大240mA以下) |
| 外形寸法(mm) | 101(W)×41(H)×95(D) ※突起物込み |
| 重量 | 335g |
表示装置 (表示用LED) | 動作確認用LED×2 LANコネクタ状態表示LED×2 |
| Ethernet | 100Base-TX/10Base-T(自動判別) ×1 AUTO-MDI/MDIX |
| 端末インターフェース | RS-232Cコネクタ(RS-232Cインターフェース参照) RS-485コネクタ(RS-485インターフェース参照) |
| 環境条件 | 動作温度:-20~+60℃ 動作湿度:20%~80% RH(結露なきこと) |
●RS-232Cインターフェース
| 通信方式 | 全二重調歩同期式 |
| データビット | 7、8bit |
| パリティビット | 奇数/偶数/なし |
| ストップビット | 1、2bit |
| フロー制御 | Xon/Xoff、RS/CS、なし |
| 転送速度 | 300~115200bps |
| コネクタ | D-Sub9ピンメス×1(かん合固定台 M2.6) |
●RS-485インターフェース
| 通信方式 | 2線式半二重通信 |
| データビット | 7、8bit |
| パリティビット | 奇数/偶数/なし |
| ストップビット | 1、2bit |
| 転送速度 | 300~115200bps |
| 通信モード | Modbus TCPモード:Modbus RTU/ASCIIデータ変換モード コンバータモード :サーバ/クライアントモード(データトランスペアレント) |
| コネクタ | 角座金付きネジ端子台(M3×7.2) |
●通信プロトコル
| 物理層 | Ethernet Ver2.0(IEEE802.3u準拠) |
| データリンク層 | ARP |
| ネットワーク層 | IP、ICMP |
| トランスポート層 | TCP、UDP(初期設定用) |
| アプリケーション層 | Socket、TelnetとHTTP(初期設定およびステータス監視)、FTPサーバ |
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【ダウンロード認証の流れ】
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- 認証フォームで、質問への回答とお客様情報を入力してください。必要事項入力後、「確認画面へ進む」ボタンをクリックします。
- 入力内容に間違いがなければ「送信する」をクリックしてください。ご入力内容の確認画面に進み、5秒後にファイルのダウンロードが開始されます。
- ダウンロードが始まらない場合、「次へ」をクリックしてください。
- 複数のファイルをダウンロードする場合、ブラウザを閉じなければ、2つ目以降のファイルは、認証フォームに回答せずにダウンロード出来ます。
●カタログ


1版(1,368KBytes)
●取扱説明書


1版(5,258KBytes)
●Modbus-TCP通信
クライアントサンプルSDK


Ver1.01(10,852KBytes)
●IPアドレス設定ユーティリティ


Ver1.01(77KBytes)
※カタログ・取扱説明書はPDF形式です。ご覧いただくにはAdobe社のAcrobat Readerが必要です。
※各圧縮ファイルはZip形式にて圧縮しています。別途解凍ソフトが必要です。
Comm Assist-Mod全般について
「RS-485/Ethernetコンバータシリーズ」とはどのような製品ですか?
RS-485無手順通信装置をLAN環境からの接続/切断、データ通信を可能にするプロトコル変換器です。
ソケット通信とは、コンピュータ同士がネットワークを介してデータをやり取りするための通信方式の一つです。主に、クライアントとサーバー間の双方向通信を実現する際に使われます。
IPアドレスの設定は、IPアドレス設定用ユーティリティをご提供しています。また、設定するパソコンのアドレス変換テーブル(ARPテーブル)を設定することでも行えます。その他の項目は、Telnet、またはブラウザにより設定できます。
ゲートウェイアドレスとサブネットマスクを設定できますので、大規模なネットワークでもご利用いただけます。
設定値は不揮発RAMに書き込まれます。よって、Comm Assist-Modの電源を落としても設定値が消えることはありません。
Modbus/TCP、ModbusRTU/ASCIIとは何ですか?
Modbus(モドバス)は、1979年にModicon社が開発した産業用通信プロトコルです。
Modbus/TCPはEthernet経由の通信プロトコルです。
ModbusRTU/ASCIIはRS-485経由の通信プロトコルです。
本体仕様について
Ethernetは10Base-Tと100Base-TXに対応できますか?
電源アダプタ(AC100V)を標準添付しています。
通信仕様-Modbusについて
Ethernet上とRS-485上のそれぞれで通信プロトコルは何を使用しますか?
Ethernet上ではModbus/TCPプロトコルを使用します。
RS-485上ではModbus RTU/ASCIIプロトコルを使用します。
Modbus/TCP⇔ModbusRTU/ASCII通信の例を教えてください。
例として、PCとPLCのModbus通信を本製品を経由して行う場合は以下のような流れとなります。
①PCから本製品にEthernetを経由して、ソケット接続を行います。
②PLCから本製品にRS-485を経由して、シリアル接続を行います。
③PCから本製品へModbus/TCP形式で要求コマンドを送出します。
④本製品からPLCへModbus RTU/ASCII形式で要求コマンドが送出されます。
⑤PLCから本装置へModbus RTU/ASCII形式で応答データが送出されます。
⑥本装置からPCへModbus/TCP形式で応答データが送出されます。
以上が基本的な使用例となります。
通信仕様-ソケットについて
Ethernet上で通信プロトコルは何を使用しますか?
RS-232Cの場合は、独自の通信データフォーマットにより(コマンドフォーム)、RS-232Cの信号線状態、送受信バッファの監視、ER信号制御、バッファクリア、ターミネータコード単位で受信などができます。また、データを透過的に(トランスペアレントフォーム)通信することもできます。
RS-485の場合は、トランスペアレントフォームのみとなります。
TCP/IPのソケットを利用したソフトを作成していただく必要があります。通信するデータフォーマットは取扱説明書に記載しております。
Comm Assist-Modはサーバ、クライアントどちらの動作をしますか?
パソコンなどからの接続によるサーバ動作もしくはRS-232C/RS-485からデータ受信時に接続を行うクライアント動作のどちらかになります。
複数のパソコンから接続できます。ただし、次の制約により同時接続はできません。
・シングルセッションのため1台のパソコンから接続中のとき、他のパソコンからは接続できません。
クライアントとして動作するとき、コネクションの確立はいつ行いますか?
初期設定により『データ受信で接続』と『DR信号による接続』を選択できます。
クライアントのコネクション事象が発生したとき、登録されたサーバIPアドレスに向けて接続を行います。
※『DR信号による接続』はRS-232Cのみ設定可能です。
クライアントとして動作するとき、コネクションの切断はいつ行いますか?
データ受信による接続の場合はタイムアウト(未送受信)で、DR信号による接続の場合はDR信号OFFで切断します。
※『DR信号による接続』はRS-232Cのみ設定可能です。
サーバとして動作するとき、Comm Assist-Modから切断することはありますか?
基本的には、接続したパソコンなどからの切断要求を待って切断します。ただし、デッドジョブタイマーが設定されている場合は、無通信時間の処理により切断する場合があります。また、Ethernet送信ができないときなどは未ACKとなり切断することがあります。
可能です。指定のデータフォーマットによるデータ送受信となります。
通信仕様-その他について
FTPサーバ機能を持っています。RS-232C側は無手順ですのでRS-232Cから受信したデータはin.datとしてgetできます。また、putしたデータはout.datとなりComm Assist-Modに送られ、ファイル内のデータがRS-232Cに送信されます。
※RS-485ではFTP通信は使用できません。
RS-232Cを延長したいのですがComm Assist-Modを対向で使うことはできますか?
基本的には、Comm Assist-Modの設定をトランスペアレント、どちらか片方をクライアントに設定、もう片方をサーバに設定することにより対向で接続は可能です。ただし、通常、ソケットであればプログラムで感知できるエラーが双方の切り口がRS-232Cのため感知できません。エラー対処としてデッドジョブなどの設定により自動で復旧するようなシステムにすることを推奨します。
エラー対処について
接続中のパソコンの電源が落ちたとき、次の接続は行えますか?
このような状態が発生する可能性のあるシステムでは、デッドジョブタイムアウトの設定を行ってください。この機能は、設定した時間通信がなければ、接続中のコネクションを切断する機能です。
Pingを利用して接続確認を行うことができますか?
可能です。Comm Assist-ModはPingに対応しています。
ディップスイッチの操作により、工場出荷値の設定に戻すことができます。その後、再度設定を行ってください。ルータを越えない環境であれば、IPアドレス設定ツールにComm Assist-Modの裏面に貼付されている製造番号からIPアドレスを参照することができます。ただし、参照できるIPアドレスには制限があります。
パソコンなどとTCPコネクション状態のとき、MON LEDが緑点灯します。未接続状態では、MON LEDは消灯しています。Telnetのステータスでも現在接続中かどうか確認することができます。
可能です。通信するポートと設定内容確認のためのTelnetポートまたはブラウザポートは別のポート番号で同時に接続できるように処理しています。ただし、Telnet/ブラウザでリスタートするとComm Assist-Mod内部のデータは消えることがあります。
トラブルが発生したとき、何を調べればよいでしょうか?
| 1. 接続確認 |
(1) Pingで接続確認をしてください。
(2) Telnetで接続確認をしてください。
(3) ブラウザで接続確認をしてください。 |
| 2. LED確認 |
| 取扱説明書を参照して状態を確認してください。 |
| 3. ステータス確認 |
| Telnetまたはブラウザで接続してステータスを確認してください。 |
| 4. 設定確認 |
| 設定されている項目が正しいかどうか確認してください。 |
| 5. 各切り替えスイッチ確認 |
・RS232C/RS485モード切り替えスイッチがシリアルのインタフェース設定と同じになっているか確認してください。
・ターミネータ切り替えスイッチが正しく選択されているか確認してください。
(※RS-485使用時のみ)
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価格・購入について
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地域により異なりますが、標準仕様品はご注文をいただいてから通常2〜3日でお届けできます。
ご購入価格が¥10,000以上(税別)の場合は無料です。¥10,000未満(税別)の場合は恐れ入りますが¥1,000いただいております。
サポート・修理について
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